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第82回九州・沖縄生殖医学会に参加して(培養部レポート)
4月5日に福岡市TKPエルガーラホールにて開催された「第82回九州・沖縄生殖医学会」に参加・発表してきたので報告させていただきます。培養部からは本田・園が発表しました。
培養室の本田です。
第82回九州・沖縄生殖医学会では、クリニックや大学病院の先生方の一般演題、ポスター演題に加え、最先端の技術に関する講演をもとにとても活気のある意見交換がなされていて充実した内容でした。
私は「胚発生における早期Compactionがその後の発生と妊娠に及ぼす影響」という題で発表させていただきました。
通常胚の発生は受精約4日目でCompactionと呼ばれる割球同士が密着する現象が起き、これはその後の胚発生に必須です。しかしまれに受精3日目でCompactionをしている胚が観察されるので、そういった胚がその後どのように発生していくのかを検討しました。
結果は、胚盤胞形成率および凍結率は有意に低下するものの、移植後の臨床成績には影響はありませんでした。これらの結果から、早期に起こるCompactionは分割期での胚評価の指標になる可能性が示唆されました。
培養室の園です。
私は、「胚発生におけるReverse Cleavageが臨床成績に及ぼす影響」という題で発表させていただきました。Reverse Cleavageとは、一度分割した2つの細胞が再び融合する分割異常のことです。このReverse Cleavageが胚発生や臨床成績にどういった影響を及ぼすのか、タイムラプスを用いて調査しました。調査の結果、Reverse Cleavageが見られた胚は見られなかった胚と比較して、胚盤胞到達率と継続妊娠率が低いことが分かりました。質疑応答の時間では様々な意見や質問をいただき、大変貴重な時間となりました。今回の発表では、培養2日目までに観察されたReverse Cleavageについての調査だったので、今後はそれ以降の検討も行い、より妊娠率の高い胚の選択が可能となるように引き続き頑張っていきたいと思います。また、他施設の方々の発表を聞き、様々な知見を得るとともに良い刺激を受けることが出来ました。
これからも学会に積極的に参加し、患者様のより良い治療に貢献できるよう努めていきたいと強く感じました。
