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治療について

男性不妊外来

 男性不妊症は不妊の原因の約半分と言われており,精子形成障害,精路通過障害,副性器障害,性機能障害に分類されます。1992年に現在のICSI(卵細胞質内精子注入法)という顕微授精が成功して以来,精子が1個でも見つかれば受精や妊娠が可能な時代になりました。

 男性不妊外来では、男性不妊症の中で最も問題となっている無精子症の治療をはじめ、以下の治療を行っております。

  • 男性不妊の詳しい検査(ホルモン検査、触診、エコー検査、遺伝子検査など)
  • 精液所見の改善及び精子の質の向上に対する加療
  • ホルモン療法
  • 逆行性射精の治療
  • ED治療
  • 精巣内精子回収術(TESE)
  • 精索静脈瘤の手術
  • 閉塞性無精子症に対する精路再建手術
1.閉塞性無精子症

説明図

精子の通り道である精管・精巣上体の一部または複数の個所が閉塞し、精巣の中でできた精子が射出されない。LHとFSHのホルモン値は正常で、精巣容量も正常。通常は、精巣内に精子はつくられている。

2.非閉塞性無精子症

精巣で精子をつくる機能が低下しているため精子がつくられにくい。LHとFSHのホルモンが高値で精巣の容積が小さい。

2回精液検査を行っても精子数0の場合、無精子症と診断します。ホルモン検査(LH,FSH,プロラクチン,テストステロンの採血)やエコー検査、触診などの検査を行い、閉塞性無精子症か非閉塞性無精子症かを診断します。非閉塞性無精子症と診断された場合は、血液による遺伝子検査(Y染色体上のAZF(Azoospermia factor)領域の欠失の検査)を行うこともあります。

手術により、精巣から直接精子の採取を行います。手術で採取された精子は数本に分けて凍結保存し,顕微授精の際に用いることになります。
手術の方法は,精巣精子採取術(TESE)と顕微鏡下精巣内精子採取(MD-TESE)があります。

陰嚢への局所麻酔を行います。左右どちらかの陰嚢に1 cmの横切開を加え(左右の精巣の左右差があるばあいは原則大きいほうの精巣)精巣組織を採取します。採取した精巣組織から、培養士が清潔の状態で精子を探します。傷は抜糸不要の糸で縫う場合と抜糸が必要な糸で縫う場合とがあります。手術時間は約30分程度です。

精子回収率は、閉塞性無精子症の場合90%、非閉塞性無精子症の場合30~40%です。 精子が回収でき、その精子を用いて顕微授精を行い受精・胚移植をした場合の妊娠率は以下の通りです。

妊娠率グラフ

※2016年2月から精巣精子採取術(TESE)、顕微鏡下精巣上体精子吸引法(MESA)または、経皮的精巣上体精子吸引法(PESA)の費用の一部にも助成金が出るようになりました。詳しくはお住まいの自治体へ御確認ください。

山口大学医学部付属病院泌尿器科 教授 白石晃司医師

白石晃司医師
白石晃司医師

白石医師は,男性不妊の権威で日本生殖医学会生殖医療専門医でもあります。
<診療日>
毎週木曜日 午後(完全予約制)
お電話でご予約ください。
ご予約のお電話受付時間:15時~17時
Tel: 092-482-5558
(男性不妊外来予約)