治療成績

治療成績

当院は2024年に採卵1728件、胚移植1767件、人工授精909件、子宮鏡手術522件と多くの症例数を誇っております。2025年は1月~6月で卵管鏡下卵管形成術(FT)を27例施行しており、生殖補助医療(ART)だけでなく、自然な妊娠を望まれる方に対しても適切な治療をご提示させていただきます。
他院でARTをするしかないと言われた方も是非一度ご相談ください。

開院からの妊娠・出産数

2024年までの妊娠者数は21,000人、出生児数も13,000人を超えました。

妊娠者数と出生児数
一般不妊治療 高度生殖医療 合計
妊娠者数 出生児数 妊娠者数 出生児数 妊娠者数 出生児数
1995 9 3 70 66 79 69
1996 42 30 138 126 180 156
1997 90 68 152 132 242 200
1998 146 105 235 227 381 332
1999 146 110 307 273 453 383
2000 196 112 309 273 505 385
2001 203 52 372 309 575 361
2002 212 112 320 268 532 380
2003 197 95 379 334 576 429
2004 284 131 408 269 692 400
2005 230 119 398 257 628 376
2006 251 117 387 263 638 380
2007 244 126 382 293 626 419
2008 259 186 476 339 735 525
2009 259 172 435 320 694 492
2010 222 100 408 292 630 392
2011 224 132 502 320 726 452
2012 220 111 494 318 714 429
2013 233 123 546 359 779 482
2014 202 92 550 372 752 464
2015 189 96 552 374 741 470
2016 247 123 653 422 900 545
2017 281 154 772 499 1052 653
2018 264 132 750 502 1014 634
2019 228 112 882 538 1110 650
2020 164 72 773 523 937 595
2021 190 97 757 468 947 565
2022 241 119 925 541 1166 660
2023 230 99 1167 601 1397 700
2024 186 80
暫定値(※)
1014 451
暫定値(※)
1200 531
暫定値(※)
合計 6089 3180 15513 10329 21602 13509

※2025年9月20日までに判明している値です。2024年の出生児数は、現在、妊娠経過中の方がいるため暫定値です。

胚盤胞到達率

当院では、胚(受精卵)を発育の最終段階である胚盤胞まで培養し、その後に凍結保存を行う治療を行っております。
下のグラフは、受精卵あたりの胚盤胞到達率を年齢別に示したものです。
当院では、培養技術の継続的な改善に取りくんでおり、高い胚盤胞到達率を維持しています。

胚盤胞到達率

※2024年

※正常受精卵あたり

年齢別 採卵1回あたりの妊娠率

当院で初めて治療を受けられた方の初回治療周期の成績を示しています。以前の施設で何回も不妊治療を受けた方も含まれています。

年齢別 採卵1回あたりの妊娠率
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年齢 妊娠件数
(累積妊娠)
採卵件数 妊娠率
29歳以下 364 439 82.9%
30~34歳 1532 1942 78.9%
35~39歳 1942 2974 65.3%
40~42歳 574 1403 40.9%
43歳以上 61 418 14.6%

※当院:初回治療の患者様 2010〜2024年

年齢別 初回胚盤胞移植あたりの妊娠率

当院で初めて治療を受けられた方の初回胚盤胞を移植した場合の成績を示しています。他院で治療をされていた方も含みます。43歳以上であっても、胚盤胞まで到達すれば妊娠に至る可能性は十分あります。

年齢別 初回胚盤胞移植あたりの妊娠率
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年齢 臨床的妊娠数 胚移植数 妊娠率
29歳以下 193 326 59.2%
30~34歳 820 1331 61.6%
35~39歳 916 1740 52.6%
40~42歳 246 620 39.7%
43歳以上 27 95 28.4%

※2014年~2024年

凍結胚盤胞移植(1個)あたりの妊娠率

当院では、細胞数を指標とした方法(ガードナー分類など)に加えて、分裂速度や胚盤胞形成のタイミングを指標として総合的に評価を行っています。

凍結胚盤胞移植(1個)あたりの妊娠率
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年齢 胚の質 合計
A A’ B B' C
妊娠率 妊娠率 妊娠率 妊娠率 妊娠率
29歳以下 85.1%
40/47
56.6%
73/129
58.9%
122/207
56.3%
103/183
40.0%
14/35
58.6%
352/601
30~34歳 72.4%
134/185
69.0%
435/630
63.4%
635/1002
54.5%
457/838
32.0%
83/259
59.8%
1744/2914
35~39歳 67.7%
151/223
61.2%
524/856
54.3%
863/1588
48.2%
854/1772
27.8%
110/396
51.7%
2502/4835
40~42歳 54.2%
26/48
53.7%
152/283
44.0%
260/591
33.0%
226/684
22.5%
46/204
39.2%
710/1810
43歳以上 57.1%
4/7
35.9%
14/39
37.3%
38/102
22.2%
32/144
5.1%
3/59
25.9%
91/351
合計 69.6%
355/510
61.8%
1198/1937
55.0%
1918/3490
46.2%
1672/3621
26.9%
256/953
51.4%
5399/10511

※2010〜2024年

当院における新鮮胚移植、凍結融解胚移植の妊娠率

グラフから分かるように凍結融解胚移植の方が新鮮胚移植よりも妊娠率が高いことがわかります。そのため、当院では凍結融解胚移植を前提として治療を行っています。

当院における新鮮胚移植、凍結融解胚移植の妊娠率
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年齢 新鮮胚移植 凍結融解胚移植
妊娠件数 移植件数 妊娠件数 移植件数
29歳以下 10 32 452 813
30~34歳 82 250 2259 4220
35~39歳 148 686 3468 7938
40~42歳 53 413 1296 4172
43歳以上 9 255 238 2030

※2010〜2024年

※平均胚移植数
新鮮胚移植:1.33個、凍結融解胚移植:1.18個

分割期胚移植、胚盤胞移植の妊娠率

グラフから分かるように胚盤胞移植の方が分割期胚移植よりも妊娠率が高いことがわかっています。

当院では、初回治療の患者様は胚盤胞までの培養を行い、胚移植することを推奨しております。凍結胚は原則として最も着床率が高い胚盤胞凍結をお勧めしていますが、胚の状態により胚盤胞まで到達しない場合は分割期胚や前核期の状態で凍結の時期を個別に判断しております。

分割期胚移植、胚盤胞移植の妊娠率
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年齢 妊娠件数 移植件数 合計
29歳以下(分割期:D3) 38 114 33.3%
29歳以下(胚盤胞:D5) 405 679 59.6%
30~34歳(分割期:D3) 220 741 29.7%
30~34歳(胚盤胞:D5) 2019 3412 59.2%
35~39歳(分割期:D3) 465 1965 23.7%
35~39歳(胚盤胞:D5) 2890 5714 50.6%
40~42歳(分割期:D3) 296 1522 19.4%
40~42歳(胚盤胞:D5) 879 2228 39.5%
43歳以上(分割期:D3) 66 944 7.0%
43歳以上(胚盤胞:D5) 118 454 26.0%

※2010〜2024年

※平均胚移植数
分割期胚移植:1.31個、胚盤胞移植:1.06個

40代の妊娠率、出生率

女性の年齢と妊娠・出産については,医学的に35歳位までが妊娠等の適齢期であるとされています。 女性の年齢の上昇とともに卵子の老化が進み、卵質が低下するため妊娠率は低下し、流産率や生まれた子供の染色体異常の頻度は上昇します。

40歳を超えると妊娠高血圧症候群や前置胎盤のリスクは2倍以上となり、妊産婦死亡率や周産期死亡率も相対リスクが上昇します。35歳を過ぎた方は、体外受精や顕微授精などのARTによる妊娠率の高い治療に早めに進まれることをお勧めいたします。

分割期胚移植、胚盤胞移植の妊娠率
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年齢 妊娠率 生産分娩率
40歳 37.6%(612/1628) 55.1%(337/612)
41歳 35.1%(506/1440) 52.2%(264/506)
42歳 30.1%(360/1198) 36.1%(130/360)
43歳 22.0%(197/897) 37.6%(74/197)
44歳 13.7%(77/562) 26.0%(20/77)
45歳 11.1%(36/323) 16.7%(6/36)
46歳 6.9%(12/173) 25.0%(3/12)
47歳 4.3%(3/70) 0%(0/3)
48歳 0%(0/46) -
49歳 0%(0/20) -

※2010年~2023年

※テストパック妊娠

多胎率

胚盤胞移植を行った場合の多胎率を示しています。当院は日本産科婦人科学会の勧告に従い、胚移植個数を初回は原則1個としております。そのため、胚移植できない胚は次回の治療のために凍結を行っています。

1個胚移植

年齢 多胎件数 妊娠件数 多胎率
29歳以下 20 424 4.7%
30~34歳 56 2154 2.6%
35~39歳 82 3142 2.6%
40~42歳 28 916 3.1%
43歳以上 3 128 2.3%

2個胚移植

年齢 多胎件数 妊娠件数 多胎率
29歳以下 4 25 16.0%
30~34歳 48 137 35.0%
35~39歳 95 363 26.2%
40~42歳 61 378 16.1%
43歳以上 11 103 10.7%

※2010年~2024年

各種治療の実施件数

項目 2024年 2023年 2022年 2021年 2020年 2019年 2018年 2017年 2016年 2015年
タイミング 711 735 763 561 151 840 1258 1337 1237 978
人工授精 910 879 1195 838 871 1172 1154 1245 1181 1109
採卵 1728 2013 1840 1477 1438 1567 1626 1517 1425 1486
体外受精 349 461 305 200 193 148 68 114 147 226
顕微授精 1246 1404 1398 1144 1148 1312 1450 1306 1192 1189
凍結融解胚移植 1767 2113 2035 1695 1740 1812 1622 1690 1609 1398
子宮鏡 522 538 475 427 423 435 457 402 329 250
FT(卵管鏡下卵管形成術) 7 4 8 11 7 17 14 13 15 11
初診(新患)患者数 1633 1881 2210 2279 1921 1930 2106 2296 2144 2060

人工授精の妊娠率

人工授精(IUI)1回あたりの年齢別妊娠率

人工授精(IUI)1回あたりの年齢別妊娠率
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年齢 妊娠件数 実施件数
29歳以下 310 2947
30~34歳 946 10045
35~39歳 745 9502
40~42歳 108 2086
43~45歳 11 516
46歳以上 0 112

※2001年〜2024年 総数:25,208件