第31回日本臨床エンブリオロジスト学会学術大会・ワークショップに参加して

2026.01.15 | 学会参加レポート,ラボラトリーブログ

第31回日本臨床エンブリオロジスト学会学術大会・ワークショップに参加して

培養室の水本です。
1月7日~8日に横浜で開催された、第31回日本臨床エンブリオロジスト学会学術大会・ワークショップの参加報告をさせていただきます。今回は「つなげよう、未来のARTへ」というテーマで開催されました。

臨床エンブリオロジスト学会は、例年1月に開催されている胚培養士による胚培養士のための学会です。
当学会では、講演会に加えて胚培養士のレベルアップを目的とした実技のワークショップや胚培養士のニーズに応じたテーマについてセミナーを開催しています(第30回日本臨床エンブリオロジスト学会報告)。
今回私はセミナーコースの講師を担当させていただきました。

今回のセミナーは、研究コース、ラボ管理コース、教育・育成コース、働き方・キャリアコースの4つに分けて行われました。
我々胚培養士は、日々の業務に加えて医療技術・成績向上を目的とした研究を行う事が求められます。しかしながら、施設の規模やノウハウ不足のため、「何から始めればいいのか」「研究を行っているけど正しく結果を評価出来ているのか」「正しく手続きを踏めているのか」といった声が聞かれます。
私が担当した研究コースは、それぞれの疑問を解決するため、①研究立案と実施手続き、②統計解析、③研究発表、という構成になっており、③研究発表の担当として「不妊治療施設における研究発表」と題した講義をさせていただきました。

様々な情報が溢れる世の中ですが、我々が関わる生殖医療の分野も同様です。
それらの知見を上手く院内のシステムとして導入するには、「どこかの誰かが良いと言っていたから」ではなく、各施設内で比較検討を行い取捨選択する必要があります。結果を見誤って施設の成績を損ねないため、各種検討方法に関して当院の例を挙げて説明を行いました。

また、研究結果は学会や論文という形で報告する事が望ましいですが、難しく考えすぎるあまり取り組めていなかったり、施設の業績として“学会発表するために”研究しているケースも見受けられます。
施設内検討も学会発表も論文発表も、情報共有する範囲が院内なのか学会参加者なのか日本中(世界中)なのかが違うだけで、目的は同じ「業務改善」です。
研究発表には苦労が伴いますが、しっかりと施設内検討を行ってその結果を皆で共有し、共に生殖医療と胚培養士という仕事を良くして行きましょう!とお伝えさせていただきました。

当院は生殖医療をリードする施設の1つとして、様々な研究に平行して取り組んでおります。その中で患者様にも同意書を提出していただく事などあるかと存じます。
また、医療研究は皆様の治療データによって成り立っております。当院で行う研究に関しては、HPのオプトアウトのページに掲載しておりますので、研究データとしてご自身の治療結果が使用される事に抵抗がある場合は遠慮なくお問い合わせください。

今後とも、当院の治療成績向上ならびに生殖医療の発展のため、ご協力お願いいたします。

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