ミュンヘン(ドイツ)で開催された生殖医学会に参加して
カテゴリー: 学会参加レポート 2014年7月1日
ドイツのミュンヘンにて、6/29から7/2までヨーロッパ生殖医学会(ESHRE)が開催されました。
院長、培養士1名、看護師1名の3名で参加しました。当院からはポスター発表1題を行ないました。ESHRE参加者は約8573名、参加国109カ国、口頭発表274題、ポスター発表600題でした。
学会では、日本では限られた症例のみに行われるPGD(着床診断)や、日本ではまだ行われていないPGS(着床前スクリーニング)などに関する発表がありました。
また、培養液の種類に関する検討や、培養中の胚の様子をリアルタイムでPC上にて観察できるタイムラプスシステムに関する発表などもありました。学会を通して、様々な国の様々な発表を聞き、多くの刺激を受け多くのことを学びました。
また、ミュンヘン最大の生殖医療クリニックを見学し、そこでドイツでは、胚が分割した時点で「ヒト」とみなされるため、胚凍結は前核期胚でしか行うことが出来ないと知りました。そういった文化の違いにも驚きました。
ドイツは羽田空港から直行便で12時間。時差は8時間(サマータイムでは7時間)。人口は約8000万人。そして、ミュンヘンはドイツの中で3番目に大きな都市です。ミュンヘンの人口は約130万人。札幌と姉妹都市で、札幌と同じ緯度に位置しています。夏でも雨が降ると、肌寒く感じるほど気温が下がります。
ミュンヘンは、古い建物が多く立ち並んでいて、芸術的で美しい街並みです。外観はほぼそのままですが、内部は近代的に使い勝手良くリフォームされていました。
そして、ドイツの食事と言えば、じゃがいもにウインナーソーセージです。食事によく出てきました。また、ドイツはビール好きでも有名です。同じお金がかかるなら、やはりドイツの方は水やお茶より、ビールなのでしょう。
また、ドイツでは、おもな場所以外、トイレは有料です。高速のトイレさえ有料なのです。ドイツにいる時はトイレのために、必ず小銭が必要となりました。
この時ちょうど、サッカーのワールドカップ開催中で、ドイツでも大変盛り上がっていました。今回ドイツが優勝しましたが、優勝メンバーのうち7名の選手は、ミュンヘンが地元のクラブチームであるバイエルンミュンヘンの選手だったそうです。
今回ESHREに参加させて頂いて、各国の社会背景、法律、文化や考え方の違いなどにより、生殖医療のスタイルも様々であること再認識することが出来ました。ESHREで学んだことを、日々の臨床に今後活かしていくことが出来ればと思います。
今回ESHREに参加させて頂いたことに、院長そして他のスタッフの皆様に心より感謝致します。本当にありがとうございました。
培養士 前田祐紀
看護師 江隈直子