第27回日本IVF学会学術集会に参加して
カテゴリー: ラボラトリーブログ, 学会参加レポート 2024年10月15日
培養士の田中です。
10/5~10/6に東京の京王プラザホテルにて開催された「第27回 日本IVF学会学術集会」に、蔵本院長、水本培養室室長と参加してきました。
今回の私の発表内容について紹介させていただきます。
私の演題は「胚盤胞における凍結時の収縮度合と培養時の虚脱の回数は関連するか?」というものです。当院ではこれまでに胚盤胞を凍結する際の胚の収縮度合が臨床成績に影響することを報告しています。一方で、培養時に虚脱と拡張を繰り返す胚は臨床成績に負の相関があることが知られています。今回、胚盤胞凍結時の収縮度合が小さいほど培養時の虚脱と拡張の頻度は低く、このような胚盤胞では生児獲得率が高くなることが分かりました。当院では胚盤胞移植を行う際に、胚の細胞数以外にも胚齢や分割期での状態、直径の大きさなど様々な観点から評点し移植胚を選択しております。今回の治験の結果も胚の評価基準に組み込み、患者様のより迅速な生児獲得へと繋がる良好胚を選択できるようにしていきたいと思っております。