「日本産科婦人科学会PGT-A特別臨床研究」における対照マッチ症例データ収集に関するお願い
日本産科婦人科学会倫理委員会では、日本産科婦人科学会倫理委員会臨床研究審査小委員会および各体外受精実施施設における倫理審査委員会の許可のもと、倫理指針および法令を遵守して下記研究を実施しますので、ご協力をお願いいたします。この研究を実施することによる、患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。本研究への協力を望まない患者さんは、その旨、診療を受けた施設までお申し出下さいますようお願いいたします。
1. 対象となる方:西暦2019年9月以降の各施設における倫理審査委員会承認日から2022年12月31日までの間に、研究実施施設で生殖補助医療を受けた方
2. 研究課題名:反復体外受精・胚移植(ART)不成功例、習慣流産例(反復流産を含む)、染色体構造異常例を対象とした着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)の有用性に関する多施設共同研究
3. 研究対象期間:西暦2019年9月以降の各施設における倫理審査委員会承認日から2022年12月31日まで
4. 研究実施施設(ART実施施設):蔵本ウイメンズクリニック
5. 本研究の意義、目的、方法:生殖補助医療や習慣流産では、夫婦の染色体構造異常がなくても胎児(胚)の染色体数的異常のため、体外受精が失敗したり、流産を繰り返していることがあります。欧米では着床前に胚の染色体数的異常を検査する(Preimplantation Genetic test for aneuploidy :PGT-A)が実施されています。日本産科婦人科学会は、現在、PGT-Aの有用性を科学的に検証する臨床研究を実施しており、本研究は登録症例あたりの妊娠22週時の妊娠継続率を主要評価項目として評価しますので、PGT-Aを実施しない場合との比較が必要です。そこで、今回、研究実施施設でARTを実施した方々の中で、背景が類似する場合の成績を収集することとしています。
6. 協力をお願いする内容:通常のART治療を行なった経過・結果は、日本産科婦人科学会ART登録として登録されています。特に、今回の研究対象と類似している方々の過去の記録から、必要な情報を集めます。新たに検査や治療を行うことはなく、費用なども発生しません。
【集める情報】:施設内患者識別番号、夫満年齢、妻満年齢、身長、体重、不妊期間、ARTの適応、既往臨床妊娠回数、生児数、既往流産回数、既往採卵回数、既往胚移植回数、既往胚移植で妊娠が成立していない回数、夫婦染色体異常の有無、抗リン脂質抗体症候群の有無、既往妊娠歴の詳細、既往流・死産時の染色体異常の有無とその詳細、子宮形態異常の有無、重篤な合併症の有無、喫煙歴、通算採卵回数、通算移植回数、採卵年月日、治療方法(授精方法)、精子回収法、卵巣刺激法、AMH、FSH、ゴナドトロピン投与量、最大E2、採卵数、MII卵数、受精卵数、胚盤胞数、移植年月日、移植周期の管理方法、HCG使用の有無、移植時子宮内膜厚、妊娠4週のHCG値、妊娠5週のHCG値、GS数、胎児数、12週時点での心拍陽性胎児数、流産時染色体解析結果、分娩週数、児体重、性別、先天異常有無と詳細
7. プライバシーの保護について:本研究で取り扱う患者さんの情報は、個人情報をすべて削除し、第3者には一切わからない形で提供され、使用します。患者さんの情報と個人情報を連結させることはありません。
8. お問い合わせ:本研究に関する質問や確認は、実際に治療を受けられた研究実施施設へご連絡ください。また、本人またはその代理人より、情報利用の停止を求める旨のお申し出があった場合は、適切な措置を行いますので、受診された研究実施施設へのご連絡をお願いいたします。
研究代表者:徳島大学大学院医歯薬研究部長 苛原 稔
日本産科婦人科学会事務局
TEL: 03-5524-6900
FAX: 03-5524-6911
Email: nissanfu@jsog.or.jp