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スタッフブログ

パース(オーストラリア)で開催されたオーストラリア、ニュージーランド生殖医学会(FSANZ2024)に参加して

カテゴリー: ドクターブログ 2024年9月19日

医師の藏本和孝です。

今回、院長、私、水本培養室長の3人で、2024年9月14日から17日にオーストラリア(パース)で開催された、FERTILITY SOCIETY OF AUSTRALIA AND NEW ZEALAND ANNUAL CONFERENCE 2024 (オーストラリア、ニュージーランド生殖医学会)に参加しています。

パースは院長が34年前に留学、勤務を行なった場所で、蔵本ウイメンズクリニック発祥の地と言っても過言ではありません。期間前後で施設見学も兼ねていますので、後日ご報告させていただきます。

今回の学会で、私が印象に残ったトピックスとして、卵巣機能が低下している方に対する治療法がまとめられてありました。

国内での治療方法として、
①自己多血小板血漿(PRP)療法:(採血後、高濃度の血小板を卵巣内に注入する方法)
②PFC−FD療法(採血後、血小板中の成長因子のみを取り出して卵巣内に注入する方法)
③原始卵胞体外活性化法(IVA): (卵巣内に残った卵胞を体外で活性化させ、腹腔内に移植する方法)などが行われています。
また、海外では、
③ 自家幹細胞卵巣移植(ASCOT):(骨髄穿刺をして得た細胞から幹細胞を作成し、卵巣に注入する治療法で、治療2週間後の胞状卵胞数が81.3%の患者で上昇した)と報告されています。

卵巣機能が低下している症例に対してはまだ一定の治療法がありませんが、世界中で様々な方法が模索されています。
当院では特にPRPに注目しています。PRPは採血当日に卵巣内に血小板血漿を注入することができ、患者様の通院回数を減らすことも可能です。
PRPの子宮内投与は当院でもすでに行っておりますが、卵巣内投与に関しては、現在準備を勧めております。進展があり次第、皆様にご提示させていただきます。

最後に、通院患者様へのメッセージとなりますが、我々が不在の間に待ち時間が長くなり、大変ご迷惑をおかけしております。
10月、11月も学会が続きますが、皆様のベストとなる治療をご提示できるよう精進して参ります。


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